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 「お福万来と星供養(今年は新年立春(旧暦正月後立春)」
 
「お福万来(おふくまき)と星供養  (今年は新年立春/旧暦正月後立春)」

 もうすぐ節分です。鬼、柊(ヒイラギ)、イワシの頭、
豆まき、恵方巻き、お多福さん。厄落としには御接待。
密教寺院では星供養、といったもので、
節分行事といったら何を思いつくかなと挙げてみました。
皆さまは何が頭に浮かぶでしょうか。

 令和5年、皇紀2683年、今年の恵方は南南東です。
本来、節分というのは春夏秋冬の始まりを告げる立春、立夏、立秋、立冬の前日を言うのですが、普通に過ごしていれば大凡(おおよそ)2月3日に訪れる節分だけが想像されることでしょう。
今「大凡」と言うのは2年前に2日が節分であったように、年によって前後するからです。お寺ではよく二十四節気(にじゅうしせっき)のお話をしますが、ピンと来ない方の為に図を添付しましょう。


 こうすると春夏秋冬がどこからどこまで有るのかがよく分かります。そして夏の土用(どよう)は7月30日ですが、これも年4回あって立春、立夏、立秋、立冬になる前の18日間であり、土を掘り起こすなどを嫌いますから覚えておくと良いでしょう。

 われわれ生き物というのは自然界、季節の変化のなかに生きていますから、日々体調がすぐれないという方は、まずお天道さま、お月さまに感謝の念をもって向かい、古くさいと思うかもしれませんが、朝起きたら太陽に向かってご挨拶をし、草木と共に月の明かりに寝むるのがよろしいかと存じます。
「何かと共に生きている」のがすべての生命の実在の姿です。
ですから、その逆の「自分だけで生きている」が万病のもと。

 天地自然、神仏、ご先祖、友人、会社、虫や動物、星々にいたるまで、われわれ実は共に生きているのです。こういったことを「縁に生きる」というわけですが、それを忘れた日本人が多いのだと思います。
ですから昨今、無縁社会と呼ばれる世・社会が訪れているのでしょう。

 思いやりと、丁寧に接すること。この心と動作(体)。更には言葉が麗しいこと。
古来、日本が和歌を尊ぶ国となる理由は、見えない神仏をはじめ自然界と共に生き、心と所作がともなう故に起きたものと感じています。

 わたしの心を自分の殻の内だけに留めず、神仏や自然界のなかに預けた時に、私たちは小さな「我」ではなく、もうすこし大きな「自然我」といったものに目覚めることでしょう。更には仏教の「空の智慧」を学べば、「無我」「真如(真我)」という如来さまのお悟りへも少しはお近づきになれ、例えばイライラ心も消えていくでしょう。

 先日、経営者の方々へ講演する機会があり、
「知らなかった。佛教は本当の自分を見つけられる、そういう教えなのですね」と声をいただきました。
私達は自分を「小さな我」に固執させることによって、多くの大切なことを見失う大きな病を患っています。仏さまは「体の病を治す御利益」だけでなく、「気付けない、分からない。」そんな心の病を癒やす薬も処方くださる。有り難いお方です。益々信心いたしましょう。

 紙面の関係上、「星供養」の話ができませんでした。
今年は七曜陵逼(しちようりょうびつ)という、障害の起きやすい期間が非常に多くあります。よって今年は殊更「星供養」が重要です。お寺で申し込みください。

また本年の節分はお寺で元気に「豆まき・お福万来」をします。お参りください。 
例年の如く、厄落とし(徳積)に「御接待の奉納」も受け付けています。
有り難い「大般若祈祷」も修行します。どうぞ参座ください。


 令和五年一月二十一日

《2月ご修行案内》
29日(日)岡山赤磐市 普門院「柴燈護摩・火渡修行」

1日(水)、2日(木)、3日(金)
「星供・大般若祈祷会」朝5時~6時

3日「星供・結願の護摩」「豆まき」20時~

5日(日)「水子供養・護摩」10時~
14日(火)「三宝荒神供」20時~
21日(火)「大師御縁日 護摩」10時~、20時~
26日(日)府中十輪院「柴燈護摩・火渡り修行」


   
   令和5年1月21日 南無大師遍照金剛ありがとうございます。     


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