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「神佛のお姿を不思議な眼で観る」 | ||
「動物の霊が見えました。どうしましょう」と電話。 これまで亡くなられた方の霊を見ることは何度かありましたが、動物は初めてなので少し狼狽(うろた)えていますということだ。 ではそれで、どんな姿だったのかと特徴を尋(たず)ねると、 「顔は赤べこのような感じだけど色は黒くて、馬か何か動物に乗っていて云々…」と。皆さんはお分かりでしょうか。私は顔の様子を聞いたところからすぐにピンと来ました。まさに今が旬の神様です。 「それは牛頭天王様では?」と写真を見せると、 「あぁこんな感じです!」とやはり一致する。 牛頭天王の信仰は全国各地にあって特に有名なのが京都の八坂神社、祇園祭でしょう。その他、博多祇園山笠、会津田島祇園祭、尾張津島天王祭、鎌倉大町祇園祭、秩父神社の川瀬祭り…。本当に山ほどあります。 そして福山近郊ならば新市の素盞嗚(スサノオ)神社。あまり知られていませんが、実は祇園祭の発生の地と言われています。要はこの神社の成立は古く、奈良時代初期に編纂された『備後国風土記』にその由来が記され、 鎌倉時代の同逸文(いつぶん)には蘇民将来(そみんしょうらい)の逸話が記されます。この神社を「疫隈國社(えのくまのくにつやしろ)」と記されいています。 神社の説明によると、新市の祇園さんは先ず鞆の浦の沼名前神社へ移り、海路を経て京都八坂神社へ渡ったとされます。 全国各地、夏にお祭りが行われるのは疫病の流行しやすい時期を狙ってのことで、新市の祇園祭、けんか御輿も先日行われました。近年、疫病(えきびょう)を鎮(しず)めるお祭りがコロナという疫病を理由に行われないという前代未聞の状況が続いていましたが、これを機に終息へと向かって欲しいものです。 牛頭天王、茅の輪(ちのわ)、スサノオ…気になる方は一度調べてみてください。仏教の大黒天と大国主命(おおくにぬしのみこと)が融合していくように、神々はしばしば全く違う性質のものであってもその性格を共にして進化していくようです。私たち人間も、小さな好き嫌いをせずに、まったく異質なものでも理解できる力を身に付ければ、生き方や見え方も変わってくるものでしょう。 さて、この相談者は実は修行者でして、いつもは低級な霊など見ない方です。ですから動物霊と聞いた時、きっと何か違うものだろうなと感じていました。低級霊を見ないってどういう事?となった方も多いと思いますが、霊が見えて困りますという方の多くが低級霊であったり、自分を振り回すような我の強い神様であったりします。 それに出会う因縁というものもありますから、一概に良い悪いと断罪できるものではありませんが、夫婦の縁が似た因縁同士を引きつけるように、見えない世界のものとも結局は同じようなレベルの中でしか出会わないものなのです。 仏教の良さというのは「我」を浄め、諸行無常、諸法無我という教えに気付かせるところです。つまり決めつけたりしないこと。 例えば、私はこれじゃなきゃダメだとか、これが無いと幸せになれないとか。 それは今この時のあなたがそうであるだけで、十年前は一緒ではないし、十年後も一緒では無いのです。本当は一瞬一瞬変化しているのが現実です。 この微細な変化に気付ける人間になろうってことです。 10数年熱心に仏道修行した方が、なんと70才になって密教の修行に入りました。その方が地元のお寺にお参りした時、本堂の中に仏様がいっぱい いらっしゃる光景が見え、 「何なの、これは~」と驚かれたそうです。まぁ、これはあることでしょう。 だって仏さまに出会い、説法を聞く修行をしているわけですから。 密教は更に深い世界。まずは言葉を浄め、心を浄め、行動を浄めて過ごしましょう。 令和四年七月二十一日 《来月 修行案内 詳しくはホームページに》 23日(土)「瓜封じ(胡瓜加持)」 ①10時 護摩 ②15時 護摩 ③20時 護摩 各30分ほどのお祈りです。 キュウリを使った祈祷は22日晩に行っています 7日(日)「滝修行」 5時お寺出発 「水子供養・地蔵護摩」 10時 10~15日「お盆参り」 ご希望の方はお早めに 21日(日)「万灯会」お大師さま御縁日 19時30分 お盆に帰られたご先祖さまの後送り。 ※八月は夜のみ、時間も少し早いのでご注意ください。 |
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令和4年7月21日 南無大師遍照金剛ありがとうございます。 |