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結縁潅頂の功徳と三宝
 
 四月の結縁潅頂、この度も沢山の功徳(ご利益)があったと受者の皆様からお話を伺いました。今月はそのお話の中のひとつしたいと思いますが、先に二十一日にお約束した三昧耶戒を少しだけ思いだしてみましょう。

 まずあなたは知っていますか?
私たちが一番大事なのは「三つの宝物」を大切にすることです。

①仏(お釈迦さま。永遠なる如来、マンダラの五仏。)
②法(お釈迦さまの説かれた教え、軌則。空のおしえ。マンダラの秘密。)
③僧(①②を持つ聖者。菩薩。マンダラの諸尊。)

日本、海外や宗派によってこの三つの宝物の解釈は少しずつ違うのですが、この三つの宝物がとっても重要であることを喩えてお話ししますと、

あなたはコホッコホと慢性的な風邪をひいています。
この病気を治すお医者さんが①の仏さま。
処方箋が②の法。
看護師さんが③の僧といった感じです。

生まれ変わり、生まれ変わりするいのちを正しく導いてくれるもの、これを「三宝」と呼び、私たちはこの三宝から永遠の救いを得ることができます。病院にきちっと通うようなものに似ています。三宝が仏教の基本です。


 そしてマンダラに入る準備。まずは「帰命」です。
命を帰す。私たちの第一の目的地は気付きの浅い自分から、「目覚めること」にあります。私たちは自分のことばかり考えて、思慮も浅はかとなって、本当の自分のことを知りません。お大師さまは、あらゆるものは、すべてが、あるものの中によってあるのですと教えてくれています。そこにそっくりそのまま帰ることが肝心なことです。ただ私たちは自分にとって都合の良いように、いつも言葉・物事を考えてしまいます。そのように間違った考えに陥らない為に、お医者さんと、処方箋を正しく服用すること、私の看病をしてくれる人を何よりも大切にし、拠り処としなければ危なっかしいのです。三つの宝物が命綱と呼ばれる由縁ですね。三昧耶戒での帰命とは十方三世の常住(永遠)の如来、菩薩衆になります。


 次に大切なのが、供養をすることです。皆さんはすぐ「先祖供養」を思い浮かべるかもしれませんが、ここでは、この世のあらゆる供物となるもの、お香や花や飾り物もすべて、あらゆる如来・菩薩に捧げます。身近なシチュエーションに言い換えれば、かわいい孫(子供)がちょっと何かしてくれるだけで、あなたはとっても嬉しい気持ちになって、この可愛い孫(子)に何でもしてあげたいなって考えるのと同じです。仏さま方はあなたの気持ちに応えて、何が何でも、あなたを幸せにしたくなるのです。相手を思う気持ちが溢れるとはこのようなこと。仏の慈悲とはこういったことです。


 さて結縁潅頂のご利益のお話をひとつ。

 この度はなんと家族全員で結縁潅頂を受けることができました。それも仕事のお休みが自由に取れない孫たちも、驚くことにちょうどお休みが取れて帰ってくることができたのです。そしてそれぞれが自分のお給料でご先祖さまのご供養にと祖霊潅頂をさせていただき、家族皆で先祖さま全員の潅頂が叶いました。

 そうして、結縁潅頂が終わって3日ほどした頃の夜です。ご先祖さまが、ずらっと現れ、机を囲み、何をいう訳でも無いのですが、手を合わされてずっとこちらを見ている夢を見ました。家族にも話したのですが、これは家族の皆が結縁潅頂をさせてもらえたこと、先祖様の全員の供養をさせてもらえたからなのでしょう。きっと、間違い無く、先祖様が喜んで下さったのだと思いました。

 それから目が覚めて、私はハッと気付きました。あるお金のことで許せない人がいたのですが、ああ、それはいけない、今までは自分の事だけ、自分の家族のことだけ幸せであればいいと思っていたけれど、本当は、そうじゃあない。

 この人もよくあって欲しいと心から思えるようになりました。

 その人の家の墓はいつも荒れており、今までは見て見ぬふりをしてきました。この人のことはどうでもいいと思っていましたが、このようなことがあって、そうじゃあいけない、(親戚でもあるので)ちょっときれいにさせてもらおうと思いました。

 後日、そのきれいになった墓をみて息子が周りもみんなきれいになったなぁ。よかったなぁと言っていましたが、私は自分がやったなどとは言いませんでした。それはどうでも良いことです。
 私は心から感謝をすることで、大切なことに気付きました。自分だけが幸せではいけないと気付いたのです。だって皆が幸せでないと、世の中も良くは成らないのですから。

 私が許せなかった人も、この方が生きている間に、私は許すことができた。これは何よりのことです。死んでしまってから許せるのではなくて私は良かったと思いました。

 私はしあわせです。

 また家族も、結縁潅頂に入らせていただいたことで、さまざまな気づきがあったそうです。お陰があったと実感することが他にも沢山ありました。ありがとうございます。


  日切大師弘元寺 平成廿九年五月廿一日


《 来月までのお祈り》
5月24日 地蔵護摩 10時 感謝の護摩
    三宝荒神 20時  家内安全・無事
30日 弁才天護摩 20時 願望成就・良縁
6月3日 毘沙門天 20時 願望成就・智恵・繁栄
4日 水子地蔵 10時 水子・諸霊供養・護摩
5日 大黒天  23時 甲子の日の子刻参り
11日 弁才天護摩 20時 願望成就・良縁
  21日 大師縁日の護摩 20時 写経奉納・月参り日


《 ひとこと 》
・大先生は97才の誕生日を迎えました。感謝です。



   平成29年5月21日 南無大師遍照金剛ありがとうございます。     


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